ダンピング防止の徹底を要望 「地域を支える建設業」検討会議全体会議

業界の動き

今年度7月までの県工事受注希望型競争入札は、開札ベースで昨年同月より103件多い454件。平均落札率は92.9%で、昨年度平均の92.7%を0.2ポイント上まわっている。11月21日に長野市内で開いた「地域を支える建設業」検討会議第35回全体会議で、県が県建設業協会に報告した。

 

協会は落札率の上昇に対し「昨年度の全国平均の93%に近づいたとはいえ、近隣8県平均の94.7%とはまだ2ポイントの開きがある」(依田幸光副会長)と指摘。また東日本建設業保証がまとめた昨年度決算データを引き、県内建設業の収益性が管内平均より大幅に低いこと、とくに売上1億未満の小規模企業は営業利益率が▲1.74%の赤字になっていることを説明、適正利益の確保策が依然必要と訴えた。

 

これに対し県は、具体策の一つとなる低入札調査基準価格の引き上げについて「中央公契連モデルを参考に設定している。さらなる引き上げはそれが改正された段階で検討する」(技術管理室)と回答。また実際の低入札調査の状況について、制度を開始した今年4月以降9月末までに、発注768件中50件(6.5%)が対象になり辞退は4社にとどまったこと、結果、低入札案件の平均落札率が全体平均を0.6ポイント下まわっていることを明かした。

 

木下修会長は、低入札調査の制度運営こそがカギだと指摘。「対象50件のうち辞退が4件、あとはそのまま契約では、国に比べ審査がゆるいといわざるを得ない。低入札でも契約できるなら、歯止めにならない。ダンピングの誘惑を起こさせない制度運営をお願いしたい」と述べた。

 

また協会は、低入札調査基準価格の算定フロー自体も問題視。とくに応札者数が5社未満の総合評価落札方式について「調査基準価格が予定価格の90%相当、失格基準価格が87・5%相当と、即下限値に設定されるのは問題」(藤森秀則副会長)と指摘。昨年度の総合評価落札方式で5社未満の応札が全発注の約2割あり、うち13.3%が落札率90%未満になっているというデータを示し「落札率を引き下げる一因になっている。今後、継続的改善をお願いしたい」(同)と訴えた。

 

このほか、総合評価落札方式簡易Ⅱ型の導入以後も依然として改善がみられない舗装工事のくじ引き対策、時代の要請に合わなくなってきている下請要件付き入札の見直しなどについても意見を交わした。