2017年度県内住宅着工ランキング 2強の争い、一条に軍配

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新建新聞社は2017年度に県内で建築確認がおりた戸建て住宅と共同住宅を対象に、事業者別の着工棟数(増築・改築含む)をランキング形式でまとめた。戸建ては確認の総数8966棟に対し、上位20社の占める割合が3346棟で37.3%。県内の戸建ての約4割をトップ20社が建てているということで、市場は依然寡占化が顕著だ。顔ぶれも前年度とほぼ同様、大手ハウスメーカーとローコスト系住宅会社が並ぶ。ただし低金利需要の息切れや消費増税前の様子見などで、全体の受注は低下基調。前年度より実績を伸ばした会社は9社と、半数以下にとどまった。(竹内美樹)


戸建て部門の上位20社のうち17社は前年度と同じ顔ぶれ。ただし前年度に比べると、全体の受注は低調に推移した。

 

県外大手では、とくにプレファブ系ハウスメーカーが軒並み前年度の実績からダウン。一方で、広域展開を強めるヒノキヤGや飯田GHDのグループ企業が実績を伸ばした。

 

地場工務店では、FCに加盟する企業や不動産部門を持つ企業が堅調。独自ブランドを展開するアルプスピアホームと北信商建も、安定した実績で存在感を示した。

 

1〜6位は県外大手

 

ランキングトップは前年度と同様、400棟を超えるセキスイハイム信越(松本市)と一条工務店(東京都)による2強の争い。両社とも「スマート」「ZEH」など省エネを前面に打ち出したプロモーションで、ここ数年はセキスイハイム信越が一条工務店を抑える展開が続いていたが、今回は15棟差で一条工務店が1位の座を奪った。

 

3位は関東・東海・甲信越などで広域的展開を強めるヒノキヤグループのパパまるハウス(新潟県)。ボリュームゾーンの若年世帯に向けた低価格商品ラインナップの充実で好調な受注を維持し、前年度から32棟実績を伸ばした。

 

4位はミサワホーム甲信(松本市)、5位は積水ハウス(大阪府)、6位は大和ハウス工業(大阪府)で、プレファブ系ハウスメーカーが名を連ねる。いずれも順位を維持したが、積水ハウスは46棟減と前年度実績を割り込み、大和ハウス工業も13棟減らした。

 

地場独自ブランドも健闘

 

7位はアルプスピアホーム(松本市)で、前年度実績から13棟減らしたものの地場工務店トップをキープ。8位は19棟伸ばした北信商建(長野市)が順位を上げて食い込んだ。両社とも展示場を拠点としたエリアマーケティングを展開。性能・価格明示の売り方や施工・サービス品質の安定が安心感・値ごろ感を求める客層に訴求し、商品ブランドの浸透も相まって確実な支持を獲得している。

 

9位はタマホーム(東京都)、10位はパナホーム東海(長野市)、11位は甲信アルプスホーム(松本市)。それぞれ13棟減、19棟減、37棟減となり、一つずつ順位を下げた。12位はパナソニックのテクノストラクチャー工法などを展開する東邦建工(長野市)が入った。

 

以下は二桁台の実績で、県産材の木の家を特色とするフォレストコーポレーション(伊那市)が48棟減らして13位、土地情報を強みとするセリタホームズ(長野市)が22棟伸ばして14位。次いでヒノキヤグループの桧家住宅(東京都)が圏外から15位に躍進した。

 

16位はFCアイフルホーム加盟店の片桐建設(伊那市)、17位は全国展開を加速する飯田GHDのアーネストワン(東京都)、18位は住友林業(東京都)と続き、19位にはトヨタホーム名古屋(愛知県)とサンプロ(塩尻市)が入った。

ランキングデータについて

2017年度長野県住宅着工ランキングは、新建新聞社が2017年4月〜2018年3月に行った建築確認申請の取材をもとにまとめた。施工者が「未定」や直営、未記入などで特定できないものは数値に反映されていない。また建築確認申請が不要な都市計画区域外の物件なども反映されていない。そのため各社の実績棟数と必ずしも一致しない場合がある。