熊木住建が「ウッドスタート宣言」 県内企業初―東京おもちゃ美術館と調印

企業・人 誇ろう建設

住宅建築の熊木住建(長野市、熊木宏行社長)は、社会貢献活動の一環で進める「木育」への取り組みを強化する。木に触れる機会を創出して子どもの教育に役立てる活動。5月29日に長野市内で「ウッドスタート宣言」を行い、活動の普及を働きかける東京おもちゃ美術館と調印した。

 

「ウッドスタート宣言」は同美術館が2015年から提唱、木製玩具をはじめ木をふんだんに使った教育環境を整えようという趣旨に賛同し、全国で65の自治体と企業が宣言を行っている。県内では塩尻市、信濃町、木曽町、大桑村が宣言し、企業では今回が初めて。

 

 熊木住建はこれまでも親子木工教室などで「木育」を推進してきたが、今後は地域とのつながりをより深める。11月に完成する新社屋の1階に12帖のフリースペース「木育ひろば」を設置。県産材による木の玩具を置いて開放し、誰もが自由に遊べるようにする。また本社が所在する町内約4000世帯を対象に、子どもの出産時などに県産材の玩具をプレゼントする活動も始める。

 

家づくりの工場生産と低コスト化が進むなか、通常の事業だけで木と触れ合う機会をつくり出すのは難しいという。「とくに県産材のフル仕様はなかなかできない。ならば手軽なおもちゃを使ってそのよさをもっと伝えようと考えた」と、同社熊木克明専務。一連の活動を通じて「まちのコミュニティーをつくりたい」と話す。

 

「実際、世代を超えて遊べるところは街中に少ない。『木育ひろば』のような場所を提供することで、親子はもちろん高齢者の居場所をつくりたい。当社の目的は単に住宅を供給することではなく、暮らし方を提供すること。あらゆる手段で地域に貢献していきたい」とする。

 

当日は東京おもちゃ美術館を運営する認定NPO法人芸術と遊び創造協会の馬場清事務局長をコーディネーターに、県県産材利用推進室や長野地域振興局林務課、長野市保育・幼稚園課の担当官らが参加して木育円卓会議も開催。木育を進めていくうえでの課題やアイデアを話し合った。